F.kosakai INCAPACITANTS 宇宙エンジン の、こと。 

F.kosakai http://umizuha01.exblog.jp/22693318/


INCAPACITANTSについては、先日の日記を、ご覧ください。http://d.hatena.ne.jp/zagi39/20170815/1502792729





うちゅうみ記憶。その昔。どれもこれも、もう、20年くらい前の話。




(1)Noise of the concrete!!!!

私は、その日、Wattsに居て。
Warttsというのは、西荻窪のライブハウスで。
(でも、20年以上前の記憶だから、本当にWattsだったのかどうかも怪しいのだけど。)

ライブは、楽しい。あの頃のライブは、小さな箱に、何個もバンドが出てきて
カッコイイ。楽しい。すごい素敵な音楽を・・・。

その日も、私は、ごきげんで、ライブを楽しんでた。
そして、なにか気配を感じて、自分の座ってた椅子のすぐ後のドリンクバーカウンターに振り返ったら、
そこには、小さくてきれいな女の人と、巨漢・・・ものっすごくでかい男の人が居た。

まるで、昔TVで観たシンディーローパーみたいだと思った。
その時のシンディーローパーも、おっきい男の人を連れてパフォーマンスしてたから。
現実にいるんだ。こんな女性が・・・と驚いた。
現実に、こんなでっかい男の人がいるんだ・・・。

其の後、私は、沢山のライブ友達ができた。
その中でも、特にお気に入りのお友達のMさんは、いっつも楽しいライブに誘ってくれた。

(彼女とは、後々、スペースストリーキングス、ルインズ、サーファーズ・オブ・ロマンチカ等を一緒に見に行く仲間になった)

Mさんは、あの時代に、ロックのライブだけでなく、ノイズのライブも楽しむという、ものすごく変わった人だった。
今でこそ、ノイズには、女の子(女性)の客もあふれ、演奏者にも、女性が沢山いるけど、
あのころは、演奏者にも客にも、女は殆どいなかった。だから、Mさんが、一緒にいてくれん時は、一人ボッチで見に行く感じだった。

Mさんが、観たというノイズのライブの話は、どれもこれも、衝撃的だった。
Mさんは、ライブの写真も撮る人で(・・・というか、あの頃のライブ観に行く仲間は、こぞって写真撮っては、見せあいっこして遊んでた)

その写真の中には、C.C.C.C.のライブの写真があった。
その日、私とMさんは、仙川のゴスペルというライブハウスに来ていたのだった。
「これからはじまる、C.C.C.C.は、フロントが女性。そして、バックに3名男性がノイズの音を出す。」それが、Mさんの説明だった。
写真は、びっくりするようなものが写ってた。あの日、その写像は、自分の許容範囲を、はるかに超えてたので、私は理解すらできてなかったと思う。
わからないけど、背伸びしたかった私は、Mさんに「なんだかわからないけど、面白そう!!!」って言った。・・・ものすごい、背のび。

そして、ライブが始まった。
ゴスペルのステージには、映像が大写しになった。チリチリとステージ全体がザラザラした砂に覆われていく。
昔TVの放送が終了すると流れてた、あの砂嵐一色だった。
そして、圧倒的な音!!! それは、まさに、コンクリートノイズ!!!!!!

マゾンナ、ソルマニア、ペインジャーク、インキャパシタンツ、メルツバウで、ライブハウスでのノイズというのに馴染んでた私は、驚いた。

こんなにも、こんなにも、束縛的な音があるんだろうか?

客席から観てるのに、全身を緊縛されたかのようなノイズの音の圧倒的な力。

Noise of the concrete!!!!
沢山の音の礫は、私の体を完全に固めた。

私は、そんなには、沢山ライブ観てないと思う。きっと他のライブでは、C.C.C.C.はもっと違う音なのかもしれない。
でも、あの日の仙川ゴスペルで観たC.C.C.C.は、コンクリートノイズだった。




(2)KING OF NOISE!!!!!

そこは、新宿アンチノック。昔何度も通った店。
その日は、吉田さんが居らっしゃったから、ルインズを観たのか?
でも、山本さんも居らっしゃったんだよね。だからルインズ波止場?
いや、お客さんだったのかな?
あまりに昔過ぎて、記憶がはっきりしない。

憧れのミュージシャンたちが、困ったような嬉しいような複雑な表情をしてる。
耳をふさいでる人もいる。

その日も、私は、ステージの袖に居た。
ライブハウスでの、お気に入りの場所。
ど真ん中だと、ダイブする人につぶされちゃう。
ステージからダイブするひとを受け止めてしまったこと数回。
しかし、その時に、私を受け止めてくれる人は、いないことの方が多いんだ。なんでだ?
だから、袖。
すこしスピーカーの音うるさいけど、比較的安全。
チビッコだから、真ん前じゃないと観えなくなっちゃう。

ああ、でも、その日は、ものすごい音がしてた。
ワンワンワンワンワンワン・・・・・
耳が。もう、耳で聴いているのか、脳で直接聴いてるのかわからないと思った。
溺れてるみたいだ。口をあけると、口のなかに直接音がなだれ込んでくる。
何かが大きくステージの上でジャンプして天井に・・・
ガシッガシッガシッチガスッツガッツガガッ
巨男が、天井に雷ギターを突き刺してた。
トドメヲサスヤウニ。ナンドモナンドモ。ガシッガシッガシッチガスッツガッツガガッ
あれは、非常階段。狂気の沙汰だった。
まるで、耳なし芳一みたいに、目をつぶり、かきむしる様にギターを鳴らす人。
酩酊するようにふらつき、でも時々見開く眼光は鋭くて、テーブルノイズを操る人。
中空を見つめ、延々叫ぶ、すごいスレンダーで綺麗な女性。
そして、巨男が…
そして、箱は、音の轟に揺れた。





(3)銀河を流れる肉と砂漠。

あの頃も、高円寺には、ライブハウスがあって。
私のお気に入りは、高円寺20000Vだった。
店員さんに「住んでるでしょ?」って笑われちゃうくらい、通った。
大好きだったの。
いくら通っても、すべてのバンドを観ることは難しかった。
御金だってそんな持ってないから、なにもかもつぎ込んでた時期もあった。
だから、あの頃は、痩せてたなwwww

あの夜。
20000Vに行く前に、北口の沖縄料理屋に行こうって話になった。
そうして、向かう途中で、H氏に会った。
「これから宇宙エンジン観に行くんだ」って言ってた。

「宇宙エンジン?」H氏は「すっごく良いんだよ。」って。

そして、私は、宇宙エンジンを観た。
ドラム、ベース、ギターボーカル編成とは言え、メンバーには、ノイズの漢が二人もいる。
しかもフロントは、F.kosakaiだ。
だから、ノイズの演奏なのかと思ってたら、違った。
ビックリするくらい、張りのあるボーカルは、良く鳴る声で、まるで、ホルンのメロディを聴いてるみたいだった。
ノッタリノッタリ機関車が走り出すように、だんだん加速していく演奏は、
最初は機関車を想像するのに、途中からは、未来の小型艇みたいに自由自在にウネリ、クルクル回転したり、ウェーブしたり、
即興ではないよね。曲はしっかりあって・・・だけども、変則変拍子???とも違う、奇妙な音楽。プログレでもないし。

宇宙から・・・「俺の肉は肉だ」って聴こえる。


これは!!!!

超真理だ!!!!


私の中に、スパンと球状の砂漠が広がる。その上を延々あるく男性は、なにを求めているのか? 何も求めていないのか?
宇宙に浮かび踊るその球は、広がって歪んで又丸くなって・・・
ああ、でも私は、観てしまった。
床に座って、じっと聞いてる男の子たちを。キラキラした目で、じっと見つめてる。一言も逃さず歌を聴いてる。
ああ、これだけは、男の子の特権だ。
男の、男と男の子だけがわかることのできる歌。
だって、わたしは、女の子だもの、わからないよ。男の子は宇宙人ダワ♡
宇宙エンジンは、男の子の中にある。
私には、銀河をながめるようにしか、わかることはできないと感じた。
それでも、またいつか観に行きたいと思ってる。






【ライブ告知】
わしのロックバンド、宇宙エンジン、ライブやります!
2017.9.9(土)@大久保ひかりのうま
Open 19:00 Start 20:00
¥2000+drink
w ALBEDO FANTASTICA(ヒグチケイコ+Sachiko)
https://twitter.com/pukka_white14/status/896031699124969472





BUSHBASH 8th anniversary
8/19sat PM17
live:
she luv it
INCAPACITANTS
ENDON
ROCKASEN
dj:
KURI
Q aka insideman
UG KAWANAMI
COGEE
MURAKAMI