2023.7.15 ひかりのうま 宇宙エンジンライブの時の記録 F・コサカイ氏

2023.7.15 ひかりのうま
1番目、Bloom Creation。この日のライブの主催者、ブルーム・サクさんのバンド。穏やかな、しかし時としてラウドに炸裂するサイケデリア。アコギから鋭角的なファズギターが飛び出して、また次のモーメントで穏やかなアコギに戻ってゆく様はカント!における中西文彦さんを思い出した。やりたい音が明確に伝わってきて、今まで見た中で一番良かった!
2番目、愚弁。この日は声と肉体の谷口さんと韓国伝統打楽器の香村さんの二人という異例の編成。ヴォーカルもほとんどはマイクを通さない肉声のみで、マイクを通さない打楽器とともにほぼ完全アンプラグドな演奏。極限まで無駄の削ぎ落とされた要素による演奏、パフォーマンス。谷口さんの言葉はすべて既存の曲の歌詞と聞いてまた驚いた。言葉が肉体と一体化し、打楽器と対峙する。お互いの情動の呼応に持っていかれた!
 3番目、夜光虫。昭和の退廃感を漂わせる女性voに鋭く切れ込むギター。どうしようもなくロック。素晴らしかった!いやー、こんなバンドを知らなかったなんて。まだまだ「現場」には睥睨セサル才能が潜んでると改めて思い知らされました。
4番目最後は自分の宇宙エンジン。まぁ、よくできていたんではないでしょうか。なんか初めの方で一部の弦のチューニングがくるっていた感じがするけど、「そういうもんだ!」と思っていただければいいかな、と。で、思いもかけずアンコール!まさかと思い用意してたんですが、イントロでこけて続行不能と判断。30年ぐらい演奏している「人間の歌」という曲で何とか締めることができました。まぁ、お笑いということで許してください。実は本番前、不安になってスタジオで個人練習をしたんですが、そのことを話したらメンバーが「俺も家で練習したぜ!」と言ってくれるではありませんか。いい仲間に恵まれて自分は果報者だと思います。
4組とも毛色の違う音楽で、とてもいい夜になりました。